2006年コカ・コーラ鈴鹿8時間耐久ロードレース (日曜日・#4)

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「ブレーキはスポンジーになっているがまだなんとか大丈夫!

「左右ステップもなんとかOK!

「シフトペダルの先(足をかけるところ)のボルトが多少緩んでしまっているが・・・」

「シフトチェンジはなんとか出来る!

よしまだ走れる!



と判断するが早いかマシンに跨りセルボタンをプッシュ!

「キュル、ボゥー!

一瞬でFZ1君は目覚めてくれました。



最終コーナーを立ち上がりながら考えます。

「あれだけ目立つところだからTVに写っている可能性は高いな・・・」

「と言う事はモニターで見てピットの皆さんが転倒した事を分かっている可能性も高いな・・・」



この状況で考慮しなくてはならないことが何点かあります。



・まず私が転倒した事をピットクルーに伝える

ラップタイムを見ればその周だけ著しく遅いタイムの為、何かがあったことはピット側でも分かる。

しかしその原因転倒なのかコースアウトしただけなのか、それともマシントラブルなのかはタイムだけでは分からない。

その後の対処の為に転倒して再スタートした事をピットクルーに伝えなければなりません。

そして今回の場合はピットインした際に迅速に修復作業をする準備をしてもらう為です。



・準備をする為の時間を稼ぐ

もしピットクルーが状況を把握できていたとしても転倒直後にピットインしたら準備が間に合わないかもしれない

ピットクルーが冷静に落ち着いて実力を発揮できるように少しでも多く準備時間はあったほうが良い。



・できればルーティーンを崩したくない

もしこのまま走り続ける事が出来るのならなお良し

予定周回数を走りきれればピットインの回数は通常時と同じ

トラブルによる緊急ピットインは作戦を大きく崩します。



【心配そうなピットの皆さん・・・ご迷惑をお掛けして本当にすみませんでした。】









ホームストレートを下りながらピットクルーに向かって「ゴメンナサイ」ポーズをします。

もちろん「御免なさい」という気持ちなんですが、本当に伝えたい事は

転倒しました!御免なさい、修復の準備しておいてください!

です。



転倒の影響でブレーキのタッチは変わりましたし、シフトチェンジもやりにくくなってしまっています。

ラップタイムも先ほどまでより2~3秒ほど遅くなってしまっています。

ですが緊急ピットインをするよりはマシです。



上手く操作できない為すごくタフです。

マシンと格闘しながらラップを重ねます。

ですがこの時は健正さん、誠さん、スタッフの皆さんに申し訳ない気持ちでいっぱいで疲れなど忘れていました。



その後何周したでしょう?

130Rを立ち上がりシケインへ向けてフルブレーキング。

一挙に1速までシフトダウンする所で左足のシフトペダルの手(足?)ごたえが無くなりました!

とうとう足をかける所が脱落したのです。



シフトダウンによるエンジンブレーキが使えないのを補う為必死にブレーキレバーを握りこみます。

何とか減速できクラッチを握ったままシケインを通過。

最終コーナーをインベタで立ち上がりながら左手でシフトレバーを操作し(恐らく)4速にギアを入れます。



ホームストレートで右足を後ろに出しピットクルーにピットインのサインを送ります。

そのままコースの右端の慣らしラインを走りながら1周しピットイン。

ピットでは誠さんはいつでも走れる準備ができていて、スタッフは工具やステップなど交換部品を準備していました。



スタッフにマシンを預けて健正さんに損傷箇所を伝えます。

そしてその後に健正さんと誠さんに「すみません」と謝罪しました。

健正さんは「ok,ok」と、誠さんは私のお尻をポンと叩き「ゆっくり休んで」と言って下さいました・・・ρ(・・、)


【迅速なOVER Racingのピット作業】





















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